症例報告(顎関節症)栃木市 ふくろう接骨院
2022年11月29日
顎関節症 20代
顎関節痛で口が大きく開けづらい女性
今回は顎関節症と歯科で診断され、その後口腔外科でマウスピース(スプリント)を作成して2カ月経過したが改善しなかった女性の治癒過程を記入します。
顎関節症は誰にでもなりうる疾患で、顎を開けると雑音がしたり、開閉しづらくなったり、痛みや違和感を感じます。
まずは、このような症状のある方はかかりつけの歯科や口腔外科の歯科医師に相談してください。
患者様情報
- 年齢 20代前半 女性
- 職業 一般事務(pc操作)
- 歯科は定期健診のみ
- 顎以外の症状 肩こり、頭痛
- 既往症 なし
発症から来院まで
中高生のころから、あくびや大きく口を開口した際に、顎がガクガクする時が度々あったが、特に気にしていなかった。歯科に定期健診に掛かるくらいで歯の症状は特になかった。
数カ月前、起床時に左の顎が急にいたくなり、食事のたびに痛みを感じるため、かかりつけの歯科に相談したところ、口腔外科に紹介状を書いてもらい診察し、マウスピースを作成した。
2カ月ほどマウスピースを装着したが、あまり痛みは変わらず首や肩こりもひどくなり友人に相談したところ当院を紹介してくださいました。
初回の検査と治療
主訴は左顎関節部の開口障害であり大きく開けると疼痛が出現する。顎関節周囲の圧痛があり、頚部や肩上部に硬結がある。ストレートネックになり背部の後弯が強く骨盤が後弯になっている。ハムストリングも固くスウェイバック姿勢を呈している。
顎関節症はかみ合わせだけではなくストレスや姿勢なども関与します。当院の症例では顎関節症はほとんどの方がストレートネックになっています。
顎関節症はストレートネックや姿勢改善も行います。
主な治療箇所
- 骨盤調整(姿勢)
- 肩甲骨調整(姿勢)
- 頚椎調整
- 後頭下筋群、多裂筋、半棘筋、胸鎖乳突筋
- 咬筋、内外翼突筋、側頭筋
2回目の治療
前回から3日後の来院。開口時の疼痛は残存するも可動域が広がり「口が開けやすくなった」との感想。頚肩部の張り感は良好。ストレートネックは顎の負担を強めることがあるので、当院では主にストレート化した頸椎の可動性をもたらせることをメインにします。
主な治療箇所
- 骨盤調整(姿勢)
- 肩甲骨調整(姿勢)
- 頚椎調整(ストレート化の改善)
- 咬筋、内外翼突筋、側頭筋
3~5回目の治療
3回目より1週間前後に1回のペースで治療を開始。3,4回目までは開口痛はあったが、痛みも軽減した。
5回目には疼痛が消失し開口障害はなくなった。しかし、開口時の雑音があるためメンテナンスとして1カ月に1回の治療を行い終了とする。
主な治療箇所
- 骨盤調整(姿勢)
- 肩甲骨調整(姿勢)
- 頚椎調整(ストレート化の改善)
- 咬筋、内外翼突筋、側頭筋
症状が改善した治療のポイント
今回の治療ポイントは頚部です。猫背で頸椎のストレート化があると下顎が下がるため口が閉じにくくなります。口を閉じる際に強い筋肉の収縮が必要となり筋肉にも負担が掛かります。
更に姿勢不良は肩こりや首こりの原因にもなり自律神経のバランスも崩しやすく体のストレスにも繋がります。
咬み合わせは大切ですが、それ以外にも様々な要因で顎関節症につながるため、全身を診ての治療が必要です。
顎関節症は口腔外科の領域ですが、マウスピースでの矯正だけでは不十分な時があります。顎関節症は歯科医や全身を診れる接骨院などを併用することで早期に改善します。
当院では同じようにお悩みの方がたくさん来院し改善していますので、安心してご利用くださいね。